弁護士 平栗 丈嗣



 弁護士の業務において、必要不可欠なものの一つが法律書籍です。弁護士は、司法試験に合格すれば終わりではなく、日々変わる法改正のため、常に知識のアップデートを図らなければなりません。また、日々判例・裁判例が積み重なり、全てを追うことは不可能であるため、それらを反映させた法律専門書にあたる必要があります。さらに、特に自分が専門的に扱う分野については、実務の運用を含め、深く知識の探求に努める必要があります。このように、弁護士は、生涯勉強をしなければならない職業なのです。
 ただ、不思議なことに、弁護士になる人間は元々勉強好きであり、新たな法律書を購入すること自体に喜びを感じる、普通の方から理解できない特殊な嗜好を持つ方が少なからず存在します。私もその一人であり、法律書の新刊情報を毎日チェックしています。そして、1冊数千円から1万円以上もする書籍を購入しては、満足感に浸っています。注文した新品の新刊書籍が届き、ページを開いたときの独特のインクの香りに・・・と、かなり危ないなと自覚しています。
 私のレベルほどではないにしても、近しい趣味嗜好を有する同僚弁護士を発見し、法律書談義をすることに喜びを感じています。
 これを読まれた方は、引かれるのではないかとも思います。それでもいいんです。
「弁護士だもの」。