(1) 当事務所では、様々な業種の企業様から、日々ご相談をいただきますが、その中でも「お客様からのクレーム対応」についてよくご相談があります。

(2) 企業側に過失がある場合、例えば、お客様に引渡した商品が故障していたり、違う商品を渡してしまった等。このような場合、企業側は、契約に従って新しい商品を用意したり、修理をする義務がある場合が多いと言えます。ところで、お客様からさらに、「損害が生じたから賠償して欲しい」と言われるケースがあります。このような場合、「お客様の主張する損害が、企業側の過失と因果関係があるものか」を基準として、賠償の検討をすべきと言えます。また、「精神的苦痛を味わったので慰謝料を支払って欲しい」と言われるケースも少なくありませんが、基本的には、契約違反によっては、慰謝料の支払義務は生じないと言えます。

(3) クレームがあった場合は、①法律上お客様に対して賠償義務があるのかを検討し、②次に、法律上の義務は無いが企業としてどこまで謝罪・対応するかについて検討すると良いと思います。