弁護士 眞中 忠治

勾留されている被告人の方と接見をすると,「保釈の請求をしてほしい」とお願いされることが多々あります。
その際,必ず考えておかなければならないのが「保釈金」の用意になります。
この保釈金の相場はどのくらいだと思いますか。

私が今まで保釈請求をした経験では,罪を認めている,いわゆる自白事件でだいたい150万円から200万円くらいが相場ではないかと思います。

そのため,依頼者の方にも,150万円から200万円くらい用意する必要があるとお伝えしています。
もっとも,覚せい剤取締法違反の事件で保釈金額が300万円とされたこともあります(覚せい剤所持の事件が150万円,同使用の事件が150万円で,合計300万円でした)。

逆に,保釈金額が80万円と定められたこともありました(この事件ではちょっと複雑な事情もありました)。

このように保釈金額はまちまちなのですが,現在では「一般社団法人保釈支援協会」というところで保釈金の立替をしてくれるなど,保釈金額の確保については環境がかなり整備されていますので,保釈金がハードルとなって保釈制度が利用できないということは少なくなったのではないかと思います。