親のアスベスト給付金を家族が代理申請することは可能?手続きのやり方と弁護士に依頼するメリット

アスベストの給付金について、ご本人がご高齢などの事情がある場合、ご本人による申請が難しいことも珍しくありません。

そのような場合、ご家族が代理で申請することも考えられます。

このコラムでは、アスベスト給付金の代理申請について、詳しく解説します。

1 闘病中の親に代わって、家族がアスベスト給付金を「代理申請」できる?

1 闘病中の親に代わって、家族がアスベスト給付金を「代理申請」できる?

結論から申し上げますと、ご本人の署名や「委任状」があれば、ご家族が代理人として手続きを行うことが可能です。

任意代理人として給付金の請求を代行する場合、ご本人が作成した委任状(原本)と代理人の本人確認書類を提出することで申請が認められます。

アスベスト疾患(中皮腫や肺がんなど)は進行が早いケースも多く、診断直後からご本人がうつ状態や不眠に陥るなど、精神的・肉体的なダメージを伴うことがあります。

そのため、ご家族の迅速なサポートや代行手続きが、早期救済や治療に専念できる環境づくりの鍵になります。

2 ご家族が代理で行う「手続きのやり方・流れ」と必要なもの

2 ご家族が代理で行う「手続きのやり方・流れ」と必要なもの

ご家族が代理申請を行う場合、主に以下のステップと証拠集めが必要になります。

(1)労災保険・給付金の申請先(労働基準監督署や国)と窓口対応

国が支給する「建設アスベスト給付金」の請求窓口は、厚生労働省(労働基準局労災管理課)となります。

また、これに先立って労災保険や石綿健康被害救済法に基づく給付を申請する場合は、労働基準監督署や環境再生保全機構が窓口となります。

(2)数十年前の「就労の証拠」や「医学的証明(診断書)」の収集

給付金の認定を受けるには、当時の「就業歴」や「石綿ばく露作業歴」が分かる資料(就業歴等申告書や同僚・事業主の証明など)を揃える必要があります。

さらに、中皮腫や石綿肺などの病気がアスベストによるものであることを証明するため、主治医の診断書だけでなく、エックス線画像、CT画像、病理組織診断報告書などの「医学的証明」も合わせて提出しなければなりません。

3 家族が自分で代理申請をするデメリット(負担)

3 家族が自分で代理申請をするデメリット(負担)

ご家族による代理申請は制度上可能ですが、ご自身で進める場合には非常に大きな壁が立ちはだかります。

まず、数十年前の特定の期間にアスベストにさらされたことを客観的な証拠で証明するのは、ご家族だけで行うには困難を極めます。当時の書類が手元にないこともあり得ますし、証言をしてくれる同僚を自力で探し出すことは非常に難易度が高い作業です。

さらに、平日の日中に何度も役所や労働基準監督署、病院へ通い、複雑な書類を整備する必要があります。ご病気のご本人を抱えながら、これら膨大な手続きを自力で行うことは、ご家族自身の「時間」と「精神的余裕」を大きく奪い、大きな負担となることもあります。

4 「家族による代理」ではなく「弁護士に依頼する(代理人に依頼する)」メリット

4 「家族による代理」ではなく「弁護士に依頼する(代理人に依頼する)」メリット

ご家族自身が代理人として奔走するのではなく、アスベスト問題に精通した弁護士に依頼する最大のメリットは、「時間の節約」と「圧倒的な安心感」です。

弁護士に依頼すれば、複雑な職歴の整理から、困難な証拠集め、そして国への煩雑な申請手続きまですべてをプロに任せることができます。

個人の力では開示が難しい資料であっても、弁護士であれば「弁護士会照会」という法的な調査権限を使って重要な証拠を収集できる可能性が高まります。

これにより、ご家族は書類集めなどに疲弊することなく、ご本人への看病やサポートに専念することができます。

5 弁護士に依頼すれば、会社への「慰謝料(損害賠償)」も請求できます!

5 弁護士に依頼すれば、会社への「慰謝料(損害賠償)」も請求できます!

国への給付金や労災申請はご家族の努力でなんとかできたとしても、原因となった過去の企業(勤務先や建材メーカー)への慰謝料(損害賠償)請求を個人で行うことは事実上不可能です。

会社に損害賠償を求めるには、「会社が安全配慮義務を怠った(過失があった)」ことを客観的な証拠で証明し、相手の顧問弁護士(企業法務のプロ)と主張のやり取りを行う必要があります。

法律の専門家ではない個人がこれを行うのは極めて困難であり、不当に安い金額で示談させられてしまうということも考えられます

弁護士を代理人に立てることで、国からの給付金(最大1,300万円)に加えて、企業への損害賠償請求を行い、より高額な賠償金を獲得できる可能性が広がります。

6 ご本人不在でもOK!ご家族からの代理相談はグリーンリーフ法律事務所へ

6 ご本人不在でもOK!ご家族からの代理相談はグリーンリーフ法律事務所へ

「当時の資料が何も残っていない」「親本人は体調が悪く相談に行けない」といった場合でも、決して諦めないでください。グリーンリーフ法律事務所では、ご家族の方からの代理でのご相談も承っております。

当事務所は設立35年以上の実績を持ち、アスベスト問題に特化した専門チームが対応いたします。

電話での10分無料相談や、60分の初回無料面談も行っておりますので、ご本人やご家族が正当な補償を受け取り、安心して治療や生活に向き合えるよう、まずは一度お気軽にご相談ください

ご相談

グリーンリーフ法律事務所は、設立以来35年の実績があり、18名の弁護士が所属する、埼玉県ではトップクラスの法律事務所です。
また、各分野について専門チームを設けており、専門チームの弁護士は、各担当分野について知識・経験とも豊富で、大きな強みを持っています。まずは、一度お気軽にご相談ください。

この記事を書いた弁護士:弁護士 権田健一郎

労働災害(労災)

弁護士法人グリーンリーフ法律事務所所属、埼玉弁護士会所属の弁護士。令和2年登録後、労災案件を中心に多数の損害賠償請求事件に対応。障害補償給付の申請、会社に対する安全配慮義務違反を理由とする損害賠償請求の示談交渉・訴訟等、多数の案件を解決してきた実績を有する。専門性の高い労災分野において日々知識の更新を行いながら、依頼者の気持ちに寄り添った迅速かつ丁寧な事件処理を心掛けている。