
病気やけがで業務を休むことになると、非常にご不安だと思います。
そうしたときに一定の支給がなされる「労災」や「傷病手当金」のことを聞いた方も多いと思います。
そこで今回は、労災と傷病手当金の違いを、弁護士が解説します。
労災給付とは

労災給付とは、仕事や通勤が原因で被った怪我や病気に対し、国が、治療費や生活費を支給する制度」です。
主な給付は、次の2つです。
療養補償給付
いわゆる治療費で、治療に関する費用の支給です。
健康保険を利用する場合には原則3割負担ですが、労災の指定病院であれば、窓口でのお金はかかりません。
また、いわゆる治療費や薬代だけでなく、手術代や入院費、さらには通院のための交通費も対象になります。
支給は、「治る」までまたは「これ以上よくならない(症状固定)」と判断されるまで受けられます。
休業補償給付
休業する期間の給料を補うための給付です。
受け取れるのは、給料(額面)の約80%です。
傷病手当金とは

傷病手当金は、怪我や病気で会社を休んだときに支給される健康保険の制度です。
大まかな需給金額は、「給料(額面)の約3分の2」が1日単位で計算され、支払われます。受給可能な期間は最長で、通算1年6ヶ月です。
受給条件
以下の条件をすべて満たす必要があります。
①業務外の怪我や病気であること(仕事中や通勤中なら「労災」の対象)。
②仕事ができる状態ではないこと(医師の判断が必要)。
③連続して3日間休み、4日目以降も休んでいること(最初の3日間支給対象外)。
④休んでいる間の給与支払いがないこと(給与が手当金より少ない場合は、差額が支給)。
労災給付と傷病手当金の申請方法

労災保険の場合
①会社へ報告
「業務(通勤)においてで怪我・病気をした」と伝え、労災を使いたい旨を言う。
②書類作成
「休業補償給付支給請求書」を作成します。会社が用意してくれることが多いですが、会社が用意してくれない場合は、弁護士に相談してください。
③医師の証明
労災指定の病院で「業務上の災害または疾病が原因で働けない」という証明をもらいます。
④提出・調査
労働基準監督署へ提出します。その後、監督署から会社や本人に「当時の状況」などのヒアリング調査が入ります。
⑤決定
労災と認められれば、支給が始まります。
傷病手当金の場合
①申請書の用意
健保のサイトからダウンロード、または会社からもらいます。
②医師の記入
「療養のため就業不能だった」という意見を書いてもらいます。
③会社の記入
人事・総務などの担当部署に提出し、休業中の給与が出ていない証明を書いてもらいます。
④提出
自分または会社経由で健康保険組合へ送ります。
⑤決定
書類に不備がなければ、通常1ヶ月程度で振り込まれます。
※現在は「マイナポータル」を通じた電子申請の方法もあります。
労災と傷病手当の併用は可能なのか

上記の通り、労災は業務上の災害・疾病、傷病手当金は業務外の傷病・疾病ですので、原因が異なります。従って、原因がどちらか一方に特定されるため、非常に例外的なケースを除き、併用できないのが原則です。
会社の安全配慮義務違反や不法行為が原因で労災が起きたとき

労災給付は、労働者が仕事中に遭難した事故に対する一定の保障を提供しますが、必ずしも、その損害の全額が補填されるとは限りません。
また、事故が、企業や使用者の安全配慮義務違反や不法行為によるものであった場合には、労災給付では補償されない損害が生じることがあります。
このように、企業や使用者に安全配慮義務違反や不法行為が認められる場合、企業や使用者に対して民事訴訟を起こし、損害賠償を請求することが可能と考えられます。
弁護士介入のメリット

①会社に対して代理人として交渉を行うことができる
弁護士は、社労士や司法書士と違い、被害者の代理人として交渉を行うことができます。
会社との交渉は在職中であっても退職された後であっても一般の方には負担が大きいと思いますし、法的な内容になると交渉の能力も必要になります。交渉の仕方によっては請求できる金額も変ってきます。
②労災申請のみならず、慰謝料を含めた損害の賠償請求まで可能
労基署に対する労災申請は最低限の補償でしかありません。これとは別に、逸失利益、慰謝料等の賠償請求が可能な場合があります。弁護士であれば、労働者の代理人として、労働審判、民事訴訟等の方法により使用者に対し損害賠償請求が可能です。
③労災保険の申請をサポート
労働災害事故によって、負傷してしまった場合、労災保険の給付が受けられます。
ところが、会社(事業主)が労災保険の申請を拒否することがあります。
しかし、会社の協力を得られなくても、労災保険の申請は可能です。
弁護士に相談・依頼することで、迅速な給付を受けることが可能となります。
④会社を訴えざるを得ない場合もあります。
不幸にして労災事故に遭ってしまい、労災からの給付だけでは損害の填補が不足する場合には、会社を訴えざるを得ない場合があります。
様々な検討点を経て賠償請求をしていくことになりますので、弁護士のサポートは必須と考えています。
賠償請求について、グリーンリーフ法律事務所ができること
弁護士法人グリーンリーフ法律事務所の特徴

開設以来、数多くの労災を含む賠償に関する案件・相談に対応してきた弁護士法人グリーンリーフ法律事務所には、賠償に精通した弁護士が数多く在籍し、また、労災専門チームも設置しています。
このように、弁護士法人グリーンリーフ法律事務所・労災専門チームの弁護士は、労災や賠償に関する法律相談を日々研究しておりますので、労災事件に関して、自信を持って対応できます。
https://www.g-rosai.jp/page-27/
なお、費用が気になる方は、上記HPもご参照ください。
最後に

グリーンリーフ法律事務所は、設立以来35年以上の実績があり、18名の弁護士が所属する、埼玉県ではトップクラスの法律事務所です。 また、各分野について専門チームを設けており、ご依頼を受けた場合は、専門チームの弁護士が担当します。まずは、一度お気軽にご相談ください。





