Q 従業員に、風邪の症状や発熱があるので、休んだ方がいいのではないかと勧めたのですが、働くことはできるので出社したいといっています。出社させてもよいでしょうか。
A 使用者は従業員に対して、従業員が安全で健康に働けるよう配慮すべき「安全配慮義務」を負っています。
この従業員に、下記のような症状がある場合は、働かせるべきではありませんし、仮に働かせたことによって、この従業員のコロナウイルス感染の症状が悪化した、あるいは、他の従業員にコロナウイルスが感染してしまったという場合は、使用者に安全配慮義務違反があったということで、従業員に対する損害賠償義務が発生することもあり得ます。
1 風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続く場合
2 強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある場合
3 高齢者、基礎疾患(糖尿病、心不全、呼吸器疾患)がある、透析を受けている、免疫抑制剤や抗がん剤などを用いているという人については、 1が2日程度続く場合
また、ここまでの症状がない場合でも、症状の程度、職場の状況(従業員の数が多いかどうか、従業員1人のスペースが広いかどうかなど)などを勘案し、働かせるかどうかを決めるべきです。「従業員が働きたいといっているのだから自主性に任せる」という問題ではありません。
いずれにしても、この従業員に、保健所、病院に行くように勧めた方がよいと思います。

Q 当社が甲社に部品を納品しようとしたところ、「コロナ騒ぎの関係で売り上げが落ちているから、部品は受け取れない」といわれました。このような対応は下請法に反しないのでしょうか。
A 貴社が下請法上の下請事業者、甲社が親事業者にあたる場合、法4条1項1号(下請事業者の責に帰すべき理由がないのに、下請事業者の給付の受領を拒むこと)に反するかどうかが問題となりますが、コロナ騒ぎで甲社の売り上げが落ちているといっても、それは下請事業者の責めに帰すべき理由にはならないので、部品の受け取り拒否は下請法に違反する行為になります。

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