弁護士 木村 綾菜

 秋風が吹く度に、怒涛の令和2年も終わりが近づいていることを感じます。

 弁護士という仕事は、日々たくさんの文章を書きます(多くはパソコンにてタイピングしていますが)。
 その結果、自分自身にちょっとした変化が現れました。
 以前よりも少しだけ、手紙を書くようになったのです。
 
 多くの方はLINEやメール、その他SNSを介して連絡が可能かと思いますが、例えばご高齢の方などは、機器の扱いが難しく、そのような連絡手段をとれない場合もあります。
 また、今年は、コロナウイルスの影響で、面会が制限される期間が続いているところも多く、「お正月以来会っていない」ということもあるかと思います。

 そんな状況の中、少しだけ文章を書くことに慣れた私は、もう何年振りか分かりませんが、祖母に宛てて、手書きで手紙を書くようになりました。
 内容は、何の変哲もない、近況報告です。
 家族や自分の写真、あるいはオンライン飲み会のスクリーンショットなどを同封して、なるべく「顔を見せる」ようにしています。
 祖母からは、送ってくれて嬉しい、楽しみにしているということを、伝言にてお返事をもらっています。

 でも本当は、直接会って、おしゃべりしたいですね。
 令和3年は「ふつうの年」になりますように願っております。