
仕事中のケガが治った後も激しい痛みが続く場合、「複合性局所疼痛症候群(CRPS)」の可能性があります。本記事では、CRPSで労災認定を受けるための厳しい基準や、認定された際の後遺障害等級(7級・9級・12級など)ともらえる金額の目安について弁護士が詳しく解説します。また、労災保険だけでは慰謝料が支払われないため、会社へ損害賠償を請求するための条件や、弁護士に依頼するメリットも紹介しています。
あなたの引かない痛み。医者もよくわからない。もしかしたら、複合性局所疼痛症候群(CRPS)かもしれません。

仕事中のケガの治療を続けているにもかかわらず、いつまで経っても激しい痛みが引かない。
あるいは、ケガをした部分が不自然に腫れ上がり、皮膚の色が変わってしまった。
このような症状でお悩みの場合、「複合性局所疼痛症候群(CRPS)」という後遺症を発症している可能性があります。
骨折や捻挫といった目に見える外傷が治った後も続く激しい痛みは、周囲からの理解を得られにくく、ご本人にとって非常に辛いものです。
この記事では、労働問題に精通する弁護士が、CRPSで労災認定を受けるための基準や、適正な後遺障害等級、そして会社に対する損害賠償請求の可能性について詳しく解説いたします。
複合性局所疼痛症候群(CRPS)の労災認定基準とよくある事故例

複合性局所疼痛症候群(CRPS)とはどのような状態か?
複合性局所疼痛症候群(CRPS:Complex Regional Pain Syndrome)とは、骨折や捻挫、打撲などのケガが治癒したにもかかわらず、神経の異常によって慢性的な激しい痛みが続く状態を指します。
以前はRSD(反射性交感神経性ジストロフィー)やカウサルギーと呼ばれていた症状も、現在はこのCRPSに分類されています。
CRPSの代表的な症状は、針で刺されるような痛みや焼けるような痛みが持続することです。
また、痛みだけでなく、患部の腫れ、皮膚の変色、異常な発汗、体毛や爪の変化などを伴うことも少なくありません。
わずかな刺激でも激痛が走るため、日常生活や仕事への復帰に大きな支障をきたしてしまう深刻な状態です。
労災として認められるための要件(業務起因性)

CRPSを労災の後遺障害として認定してもらうためには、非常に厳格な基準をクリアする必要があります。
厚生労働省の基準では、単に「痛みがひどい」と本人が訴えるだけでは認定されません。
労災認定を受けるには、関節の動く範囲が狭くなる「関節拘縮」、骨の密度が低下する「骨萎縮」、そして皮膚の変色や温度変化といった「皮膚の変化」という、3つの客観的な症状が医学的に証明されることが求められます。
痛みの存在を客観的に示すためには、レントゲン検査だけでなく、サーモグラフィ検査や骨シンチグラフィ検査といった特殊な検査結果が必要不可欠となります。
よくある複合性局所疼痛症候群(CRPS)の発生シチュエーション

CRPSは、労働現場でのさまざまな事故をきっかけに発症する可能性があります。
例えば、工場や倉庫などで重量物が足の上に落下して骨折をしたケースや、機械に手や腕を挟まれるような挫滅(クラッシュ)外傷などが挙げられます。
また、建設現場の高所からの転落事故や、営業中の交通事故によるむち打ち・捻挫からCRPSに発展するケースも少なくありません。
どのような事故であっても、初期のケガの程度に関わらず、長引く激しい痛みや皮膚の異常を感じた場合は、早めに専門医の診察を受けることが重要です。
複合性局所疼痛症候群(CRPS)で認められる後遺障害等級ともらえる金額

該当する可能性のある後遺障害等級(7級、9級、12級など)
CRPSが労災の後遺障害として認定された場合、症状の重さによっていくつかの等級に該当する可能性があります。
局所に頑固な神経症状が残っていると判断された場合は第12級が、神経症状によって労働能力が制限されると判断された場合は第9級が認定される傾向にあります。
さらに症状が重く、関節がほとんど動かなくなってしまったような深刻な関節拘縮を伴うケースでは、第7級や第8級といったより上位の等級が認定されることもあります。
どの等級に認定されるかによって、その後の補償内容が大きく変わってきます。
各等級別のもらえる金額の目安
労災保険からの補償は、認定された後遺障害等級によって支給方法と金額が異なります。
第8級から第14級までの場合は「障害補償一時金」としてまとまった金額が一度だけ支給されます。例えば第12級であれば給付基礎日額の156日分、第9級であれば391日分が目安となります。
一方、第7級以上の重度な後遺障害と認定された場合は「障害補償年金」となり、偶数月に定期的に年金として支給され続けることになります。
加えて、各等級に応じた「特別支給金」も受け取ることができますが、ご自身のケースで具体的にいくらもらえるのかは、事故前の収入(給付基礎日額)によって変動します。
まずは治療を行い、適切な後遺障害等級の認定を

適正な補償を受けるための第一歩は、症状固定(これ以上治療を続けても症状が改善しない状態)の時期まで、適切な治療と検査をしっかりと継続することです。
CRPSは医学的な証明が非常に難しい傷病であるため、主治医と密にコミュニケーションを取り、必要な画像所見や検査結果を漏れなく集める必要があります。
そして、症状固定時には、医師にCRPS特有の症状を正確に記載した「後遺障害診断書」を作成してもらうことが何より重要です。この診断書の記載内容が、労災認定の結果を左右すると言っても過言ではありません。
その怪我、会社に「損害賠償」を請求できる可能性があります

労災保険だけでは「慰謝料」は支払われない
多くの方が誤解されていますが、労災保険から支給されるのはあくまで「治療費」や「休業中の賃金の一部」「後遺障害に対する補償」に限られます。仕事中のケガによって負った精神的苦痛に対する補償、いわゆる「慰謝料」は、労災保険からは一切支払われません。
長引く痛みと闘い、今後の生活に不安を抱える中で生じた精神的な苦痛を償ってもらうためには、労災保険とは別に、勤務先である会社に対して直接、損害賠償を請求する必要があります。
会社側の「安全配慮義務違反」のチェックリスト
会社に対して損害賠償(慰謝料など)を請求するためには、会社側に「安全配慮義務違反」があったと認められる必要があります。安全配慮義務とは、労働者が生命や身体の安全を確保して働けるよう、会社が環境を整える法律上の義務のことです。
例えば、機械の安全装置が外されたままになっていなかったか、ヘルメットや安全帯などの保護具は適切に支給されていたか、作業前の安全教育は十分に行われていたか、長時間労働で注意力が散漫になるような過酷なシフトが組まれていなかったか、などが焦点となります。このような会社の過失が認められれば、多額の損害賠償請求が可能になるケースがあります。
弁護士に依頼するメリット

CRPSの労災申請や会社への損害賠償請求を、労働者ご本人が単独で進めるのは非常に困難です。労働問題に強い弁護士に依頼することで、必要な医学的証拠の収集から、煩雑な労災申請の手続きまでを全面的にサポートいたします。
また、会社との損害賠償交渉においても、弁護士が代理人として法的な根拠に基づいた毅然とした交渉を行うため、ご自身が直接会社とやり取りをする精神的なストレスから解放されます。適正な後遺障害等級の獲得と、正当な賠償金の回収の可能性を大幅に高めることができます。
当事務所のサポート内容

当事務所では、CRPSで苦しむ労働者の方のために、初期の相談段階から親身になってサポートいたします。医師への医療照会や適切な検査の助言を行い、万全の状態で労災申請に臨めるよう準備を整えます。
万が一、労働基準監督署の決定に納得がいかない場合の審査請求や、会社側が安全配慮義務違反を否定して交渉がまとまらない場合の労働審判・訴訟に至るまで、最後まで寄り添い、あなたの正当な権利を守り抜きます。
労災に強いグリーンリーフ法律事務所にご相談を

CRPSの激しい痛みは、ご本人にしかわからない大変辛いものです。「大げさだと思われないか」「会社に居づらくなるのではないか」と一人で抱え込まず、まずは労働災害に強いグリーンリーフ法律事務所へご相談ください。
私たちは、法律の専門家としてだけでなく、あなたの不安な気持ちに寄り添うパートナーとして、最善の解決策をご提案いたします。今後の治療や生活に対する不安を少しでも軽くするために、ぜひ一度、お気軽にお問い合わせください。
最後に見ていただきたい労災サポートのこと

お悩みがあれば、ぜひ一度、労災問題に精通した弁護士にご相談ください。
私たちは、被災された皆様が安心して治療に専念し、一日も早く元の生活を取り戻せるよう、法的な専門知識と経験を活かして、申請手続きから会社との交渉、そして適切な後遺障害等級の獲得まで、全面的にサポートいたします。あなたの未来への不安を解消し、前を向くきっかけ作りをお手伝いさせてください。
当事務所では、電話相談10分、初回面談60分を無料で承っており、例えばメールでの後遺症簡易診断もしています。 お客様満足度は92.9%となっており、多くのお客様にご満足いただいております。
私たちの持てる知識と経験を活かして、みなさまの明日が少しでも明るいものになるように親身に寄り添い、真剣に対応させていただきます。まずはグリーンリーフ法律事務所にご相談ください。
グリーンリーフ法律事務所は、設立以来35年以上の実績があり、18名の弁護士が所属する、埼玉県ではトップクラスの法律事務所です。 また、各分野について専門チームを設けており、ご依頼を受けた場合は、専門チームの弁護士が担当します。まずは、一度お気軽にご相談ください。






