
本記事は、さいたま市大宮区にある、埼玉県内でトップクラスの弁護士法人グリーンリーフ法律事務所の交通事故集中チームの弁護士が執筆しています。
交通事故の被害に遭った際、本来であれば誠実に対応すべき加害者が、嘘をついたり高圧的な態度を取ったりすることは少なくありません。インターネット上の知恵袋などの掲示板でも「交通事故の相手のたちが悪い」という悩みは絶えず、多くの方が理不尽な状況に苦しんでいます。
相手が不誠実であると、怪我の治療に集中できないだけでなく、過失割合を不当に操作されたり、本来受け取れるはずの賠償金を大幅に減らされたりするリスクがあります。こうした状況は、被害者にとって精神的にも金銭的にも深刻なダメージをもたらします。
さいたま市大宮区に拠点を置く弁護士法人グリーンリーフ法律事務所の交通事故集中チームには、こうした不誠実な相手とのトラブルに関する相談が数多く寄せられます。本コラムでは、たちの悪い相手に遭遇してしまった際、どのように身を守り、正当な賠償を獲得すべきか、解説します。
交通事故で「たちの悪い相手」とはどのようなケースか

交通事故における「たちの悪い相手」にはいくつかのパターンがあります。これらは単に性格の問題だけでなく、賠償額を減らそうとする意図的なものも含まれます。ここでは代表的な4つのパターンを解説します。
1.事故の状況について嘘をつく
現場では非を認めていたのに、後から「自分は止まっていた」「信号は青だった」などと主張を翻すケースです。これにより過失割合が不当に操作される恐れがあります。特に、ドライブレコーダーを持っていない場合は「言った言わない」の水掛け論になりやすく、被害者が非常に不利な立場に置かれます。事故直後に状況をメモし、目撃者の連絡先を確保しておくことが重要です。
2.高圧的な態度で威圧してくる
「俺の知り合いに怖い人がいる」「警察に言っても無駄だ」などと脅し文句を使い、被害者を精神的に追い込んで早期の示談や不利な条件を飲ませようとします。このような行為は場合によって脅迫罪や強要罪に該当する可能性があり、毅然とした対応が求められます。威圧的な言動は録音しておくことで後の交渉材料になります。
3.謝罪がなく、誠意が全く見られない
事故直後から一度も謝罪がなく、被害者の体調を気遣う素振りも見せない不誠実な対応です。
4.任意保険に加入していない(無保険)
車を運転する立場でありながら任意保険に加入しておらず、賠償金の支払い能力がない、あるいは支払いを拒否し続けるケースです。無保険の相手への対応には、ご自身の保険(人身傷害補償保険・無保険車傷害特約など)の活用や、法的手続きによる強制執行など、特別な対策が必要になります。
たちの悪い相手に自分で立ち向かうリスク

相手の態度が悪い場合、被害者ご自身で直接交渉を続けることには大きなリスクが伴います。
まず、精神的な疲弊です。怪我の治療に専念すべき時期に、理不尽な主張を繰り返す相手とやり取りをすることは、心身ともに多大なストレスとなります。実際に、相手の威圧的な言動によって適応障害やうつ症状を発症してしまうケースも報告されています。
また、相手の勢いに押されて、本来認められるべき賠償項目を請求し損ねたり、不当な過失割合で示談してしまったりする「大損」のリスクも無視できません。一度サインした示談書の内容を後から覆すことは非常に困難であるため、焦って署名してしまうことだけは避けなければなりません。
特に、ご自身に過失がない「過失0」の事故の場合、ご自身の保険会社は法律上、示談交渉を代行することができません。この場合、被害者お一人で「たちの悪い相手」や、その背後にいるプロの保険会社担当者と渡り合わなければならず、非常に不利な状況に置かれやすくなります。
弁護士への委任で状況はどう変わるか

たちの悪い相手への最も有効な対策は、弁護士へ委任することです。弁護士が介入することで、以下のような変化が期待できます。
窓口の完全一本化
弁護士があなたの代理人となれば、相手方や相手保険会社は被害者に直接連絡することができなくなります。不快な電話や督促から解放され、安心して治療や生活に専念できる環境が整います。
客観的証拠に基づく事実の確定
相手が嘘をついている場合、弁護士は刑事記録(実況見分調書など)を取り寄せたり、ドライブレコーダーの映像を解析したりして、客観的な証拠を積み上げます。これにより、相手の虚偽の主張を封じ、法的に正しい過失割合を導き出します。交通事故の損害賠償において、過失割合は最終的な賠償額に直結するため、この点は非常に重要です。ただし、客観的証拠がこちらにも無い場合は、水掛け論になることもあり得ます。
慰謝料の算定基準を「弁護士基準」へ引き上げ
保険会社が提示してくる金額は、多くの場合、最低限の補償である「自賠責基準」や、それに近い「任意保険基準」です。弁護士が介入することで、裁判例に基づいた最も高い「弁護士基準(裁判基準)」での請求が可能になります。これにより、慰謝料額が2倍、3倍と増額されることは実務上珍しくありません。
後遺障害認定の強力なサポート
たちの悪い相手は、被害者の怪我が大したことないと主張してくることもあります。しかし、腕の骨折や脊柱の損傷など、後遺症が残る可能性のある怪我の場合、適切な後遺障害等級の認定を受けることが極めて重要です。弁護士は診断書のチェックや、必要な検査のアドバイスを行い、適正な等級認定を支援します。
精神的な負担の軽減
不誠実な相手との交渉は、被害者に多大な精神的ダメージを与えます。弁護士が代理人として立つことで、被害者は相手と直接対峙する必要がなくなり、心理的な負担を大幅に軽減することができます。「自分を守ってくれるプロがいる」という安心感は、心身の回復にも好影響を与えます。
弁護士費用特約があれば、費用の心配は原則不要

「たちの悪い相手のために弁護士費用を払うのは納得いかない」と感じる方も多いでしょう。そこで確認していただきたいのが「弁護士費用特約」です。
この特約は、ご自身の自動車保険や火災保険などに付帯しているもので、弁護士への相談料(通常10万円まで)や報酬金(通常300万円まで)を保険会社が負担してくれます。
- 特約を使っても、翌年の保険の等級は下がらず、保険料も上がりません。
- ご自身の過失が0の事故でも、逆に過失がある場合でも利用可能です。
- 同居のご家族が加入している特約が使えるケースも多くあります。
この特約があれば、多くのケースで実質的な自己負担なしで弁護士に依頼ができます。特約の有無は、ご自身の保険証券や保険会社への問い合わせで確認できます。火災保険に付帯している場合もありますので、ぜひご確認ください。
腕の骨折や脊柱の骨折など、重傷事案での注意点

相手が「たちの悪い」場合、特に重傷を負った事案では注意が必要です。
例えば、腕の骨折(上腕骨や橈骨、尺骨など)では、関節の可動域制限や偽関節、神経損傷による痛みやしびれといった後遺障害が残ることがあります。相手方は「骨はくっついたのだからもう治っている」と早期の示談を迫ってくることがありますが、症状固定の判断をするのは保険会社ではなく原則は医師です。
また、脊柱(首や腰の骨)の骨折や、仙骨・肋骨の骨折なども、目に見えにくい神経症状や変形障害を残しやすい部位です。たちの悪い相手に急かされて安易に示談書にサインをしてしまうと、後から現れた重い後遺症について賠償を求めることが困難になります。
重傷事案では特に、治療開始直後から弁護士に相談することが、適切な補償を受けるうえで不可欠です。症状固定の時期や後遺障害申請の方針についても、弁護士と連携しながら進めていくことをお勧めします。
よくある質問(FAQ)

Q1. 相手が「警察を入れたくない」と言ってきますが、従うべきですか?
警察へ届け出てください。警察への報告は義務であり、届け出をしないと交通事故証明書が発行されず、保険金を受け取ることができません。相手がたちの悪い人物であれば、後で「事故などなかった」と言い逃れされるリスクもあります。その場で示談を求められても、絶対に応じないようにしましょう。
Q2. 相手が嘘の証言をしている場合、知恵袋などで対策を練るべきでしょうか?
一般的な知識を得るには有益ですが、事故の状況は千差万別です。嘘を暴くには法的な証拠の集め方や、実況見分調書の読み解き方など、実務的なノウハウが必要です。早めに弁護士に相談することをお勧めします。
Q3. 相手が無保険で、かつ態度が非常に悪いです。回収は諦めるべきですか?
相手に支払い能力がない場合でも、ご自身が加入している「人身傷害補償保険」や「無保険車傷害特約」から支払いを受けられる可能性があります。これらを活用するためにも、弁護士に相談して適切な手続きを確認しましょう。
Q4. 弁護士を雇うと相手を刺激して、より態度が悪化しませんか?
実務上、その逆のケースがほとんどです。弁護士という法的な代理人が立つことで、相手は「これ以上無理なことは言えない」と悟り、直接的な嫌がらせや威圧が止まることが一般的です。
Q5. 弁護士なら誰でも「たちの悪い相手」に対応できますか?
交通事故の賠償実務は非常に専門的です。交渉のテクニックだけでなく、医学的な知識や過失割合の判断基準に精通している必要があります。当事務所のように、交通事故の専門チームを設けている事務所を選ぶことが重要です。
Q6. 相手が「示談書にサインしないと裁判にする」と脅してきます。どうすればよいですか?
相手がサインを迫るような言動は、被害者を焦らせて不利な内容で示談させようとする常套手段です。示談書には一切サインせず、すぐに弁護士にご相談ください。裁判になったとしても、弁護士が代理人として対応しますので、むしろ正当な賠償を得るチャンスになる場合があります。弁護士費用特約があれば費用の心配なく依頼できますので、脅し文句に屈する必要は全くありません。
Q7. 事故から数ヶ月が経ちましたが、今から弁護士に依頼しても遅くないですか?
全く問題ありません。治療中・示談交渉中・後遺障害申請前など、どのタイミングでもご相談いただけます。ただし、示談書にサインしてしまった後は、原則として覆すことができませんので、「保険会社から書類が届いた」という時点で迷わずご連絡ください。時間が経つほど不利な状況が固定されやすいため、早めの行動が肝心です。
まとめ

交通事故の相手方のたちが悪い場合、被害者お一人で立ち向かうのはあまりに過酷です。相手の不誠実な言動は、あなたの健康回復の妨げにしかなりません。
弁護士費用特約があれば多くのケースで費用の心配もありませんし、特約がない場合でも、増額される賠償額で費用を十分にカバーできるケースが多くあります。
たちの悪い相手に「泣き寝入り」は禁物です。あなたには正当な補償を受ける権利があります。一人で抱え込まず、早めに専門家の力を借りることが、最善の解決への第一歩です。
さいたま市大宮区にある弁護士法人グリーンリーフ法律事務所は、設立以来35年以上の実績を誇る、埼玉県内でもトップクラスの法律事務所です。相手の態度に困り果てている方、提示額に納得がいかない方、まずは一度お気軽にご相談ください。
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