
法人破産を決断した経営者が最も胸を痛めるのが、従業員への解雇告知です。
告知のタイミングは「早すぎても遅すぎても」大きなトラブルを招きます。法的には30日前の解雇予告が原則ですが、早すぎれば社内が混乱し、資産の流出や売掛金の回収不能に繋がるリスクがあります。一方、遅すぎれば従業員の再スタートを妨げ、従業員との間に感情的対立を引き起こしかねません。
ただ、資金繰りが厳しい破産の現場では、実際には代理人弁護士が受任する1週間前~当日に、代表者から告知されるケースが多く見られます。
また代表から告知の際に、未払賃金立替払制度や失業手当の手続きをその場で案内してもらうこともあります。「生活を守る制度の準備を整えて伝えること」こそが、不安を最小限に抑える現実的な解となります。
また実務上の重要なポイントとして、未払い給与等がある場合は従業員の最新の連絡先(住所・電話番号・メールアドレス)の把握が不可欠です。仮に解雇に伴って転居してしまい連絡が取れなくなると、必要な通知が送れなくなってしまいます。告知の際には、必ず連絡が取れる状態にしておいてもらうよう伝えておきましょう。
あわせて、「従業員名簿」が未作成の場合は、告知の段階までに準備しておくことをお勧めします。
混乱を最小限に抑え、スムーズに手続きを進めるためにも、ぜひ事前に申立代理人へご相談ください。



