前回の「その1」において、法人破産手続きでの会社名義の車は「換価(現金化)対象の資産」として厳格に扱われるため、特に4つの点において注意が必要ですが、そのうち1~3についてお知らせしました。
1.勝手な売却や名義変更は厳禁
2.自動車ローンが残っている場合は車が引き揚げられること
3.どうしても売却したい場合は相見積もりが必要

そして今回は4つ目についてです。
4.「絶対に乗らない」が鉄則!

弁護士に法人破産の依頼をしたら、会社名義の車を運転するのは直ちにやめましょう。
万が一事故を起こした場合、賠償責任が破産手続きを極めて複雑にします。
さらに、資金繰り悪化で任意保険料が未払いなどにより失効していれば、無保険での事故となります。
また、破産手続開始決定を受けていれば、自動車は破産管財人の管理下にある財産ですので、「運行供用者責任」といって、破産管財人も損害賠償責任を問われることになります (つまり、もし会社の車を勝手に動かして事故を起こした場合、被害者は運転者だけでなく、運行供用者である破産管財人に対しても損害賠償を請求できるのです)。

また、事故を起こさなかったとしても車は「財産」です。
走行距離を伸ばしたり、車両を摩耗させたり、損傷させたりする行為は、車の価値を減少させる「不当な消費」とみなされ、管財人から厳しく追及されます。

車は目につきやすい資産です。だからこそ「仕事で使うから」とか「少しの移動なら」という油断が再スタートを台無しにします。
独断で動かさず、必ず事前に弁護士へご相談ください。