
「最初は数千円のつもりだったのに、気づけば支払いが追いつかなくなり、複数のサービスをハシゴして自転車操業状態になってしまった・・」といったお悩みの方はいらっしゃるかと思います。
かつての借金問題といえば「消費者金融のカードローン」や「クレジットカードのリボ払い」が主流でしたが、近年「スマホひとつでできる後払い」がきっかけで返済困難に陥っている方が見受けられます。
本コラムでは、後払い決済で首が回らなくなった方に向けて、なぜそうなってしまうのかという分析から、「自己破産」という選択肢がいかにあなたの人生を救う強力なリセットボタンになるかを、弁護士の視点で徹底的に解説します。
1「手軽さ」という名の巧妙な罠――なぜ後払いで破綻するのか

後払いサービスは、一見すると非常に便利です。
もっとも、クレジットカードのような厳しい与信審査(年収や勤務先の確認)が緩く、電話番号とメールアドレスだけで数万円の利用枠がもらえることもあります。
そのため、利用者は「お金を借りている」という意識が極めて低くなります。
「給料日になれば払える」、「今月はピンチだから、支払いを来月に延ばそう(分割・あと払い)」といった小さな妥協の積み重ねが、雪だるま式に負債を膨らませてしまいます。
さらに深刻なのが、後払い枠で購入した商品を売却して現金を得る「現金化」や、あるサービスの支払いのために別のサービスで決済を行う「自転車操業」です。
2 任意整理では「解決が難しい」ケースが多い理由

借金問題の解決策として、まず「任意整理(業者と交渉して利息をカットし、分割で払う方法)」を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、後払い決済が主体の債務の場合、任意整理は必ずしもベストな選択ではありません。
後払い決済は一社あたりの利用限度額が数万円〜十数万円と少額です。
そのため、合計50万円の借金でも、債権者が10社に及ぶ方も少なくありません。
任意整理は、あくまで「元本を3年〜5年で返していく」流れが多いです。
後払いに頼らざるを得ない生活状況の方は、月々の返済余力(可処分所得)が乏しいことが多く、無理な和解をしても途中で破綻するリスクが高い印象です。
3 弁護士が「自己破産」を強く推す3つの理由

「自己破産」と聞くと、人生が終わるような、恐ろしいイメージを持つ方がまだ多くいらっしゃいます。
しかし、法律家から言わせれば、自己破産は「国が認めた、生活再建のため法的権利」です。
① すべての支払義務が「ゼロ」になる解放感
任意整理や個人再生は、手続き後も数年間の支払いが続きます。
対して自己破産は、裁判所から「免責」を得ることで、借金がすべて消滅します。
後払いサービス、クレジットカード、消費者金融……そのすべてを一度に清算し、翌月から自分の収入をすべて自分の生活のために使えるようになります。
② 財産をすべて失うわけではない(自由財産の確保)
「家にあるもの全部持っていかれる」というのは大きな誤解です。
99万円以下の資産、これらは「自由財産」として手元に残せます。
後払い決済で悩まれている方の多くは、手放さなければならない高額資産(持ち家や高級車など)を持っていないケースが多いため、失うものがほとんどないまま、借金だけを消せるケースが大半なのです。
③ 強制執行(差し押さえ)を止められる
すでに支払いが遅れ、裁判所から通知が来ている、あるいは給料の差し押さえが始まりそうな状況でも、自己破産の手続きを開始(申立て)すれば、それらの法的措置を止めることができます。
4「後払いで自己破産」はできるのか?――免責不許可事由の壁

確かに、破産法には「免責不許可事由」というものがあり、浪費やギャンブルによる借金は、本来は免責(借金をゼロにすること)が認められないとされています。
他方で、実際の裁判所の運用では、「裁量免責」という制度があります。
これは、たとえ借金の原因に問題があっても、本人が反省し、生活再建の意欲があることを弁護士が適切に主張・立証すれば、裁判所の判断で借金をゼロにしてもらえる仕組みです。
負債の原因が浪費によるものであったとしても、今後は絶対に浪費しないと強く誓い、裁判所に説得的に主張することで、裁量免責を得られる場合は多くあります。
「自分の理由は自業自得だから無理だ」と諦める必要は全くありません。
5 自己破産後の「スマホ生活」はどうなる?

後払い決済を利用している方にとって、最大の懸念は「スマホが使えなくなるのではないか?」という点でしょう。
通信料金の滞納がなく、端末代金の分割払いが終わっていれば、そのまま使い続けられます。
他方で、端末代が残っている場合は、破産債権として扱われ理屈の上では「引き揚げ」の対象ですが、安価なスマホであれば見逃されるケースも多いです。
また、月々の利用料金さえ払っていれば、通信契約自体は維持できます。
そして、クレジットカードや後払いは数年間使えなくなりますが、「即日払い式のデビットカードやプリペイド式の電子マネーは利用可能です。
これらは銀行口座にあるお金の範囲内でしか使えないため、むしろ「健全な金銭感覚を取り戻す」ための良いリハビリになります。
まとめ

以上、後払いサービスにより多重債務に陥ってしまった方向けに、経済的再生として自己破産の方法がある等の解説をいたしました。
負債が膨らめば膨らむほど、今後の生活に不安を持たれる方はいらっしゃるかと思います。
もしお困りの際は、弁護士に相談ください。
グリーンリーフ法律事務所は、設立以来35年以上の実績があり、18名の弁護士が所属する、埼玉県ではトップクラスの法律事務所です。 また、各分野について専門チームを設けており、ご依頼を受けた場合は、専門チームの弁護士が担当します。まずは、一度お気軽にご相談ください。





