主催者 新座市教育委員会(全学校向け)
講師名 弁護士 時田 剛志
日 付 令和7年5月14日

セミナーの内容
今回のセミナーは、新座市内のすべての学校における教職員(生徒指導、管理職など)を対象に、一堂に会して、スクールロイヤーによる法的対応力の向上に向けた研修を実施しました。
学校の実務においてよくある「いじめ」や「保護者対応」、に関する実例を用いて、ロールプレイを交えながら、クラス担任や学年主任など現場レベルから管理職視点など、幅広く知見を発表してもらいながら進めました。いじめ防止対策推進法の核となる基本的な理解に加え、関係法令の説明を行い、実務において実際に問題となりやすいケースや裁判まで発展したケースなども交えてご説明し、「法的対応の徹底」が身を守ることになり、ひいては子どもの最善の利益を守ることになることを様々な角度からお伝えしました。
講義を受けた先生方の事後アンケートでは、「非常に具体的な事例に沿って話を聞けたことで、どのように考え、行動すればよいのか確認ができた。」「お話しいただいた内容が系統だって説明していただき、ストンと入ってきました。今までは、教員だから指導をしなくては、善悪をはっきりさせなくてはという意識が強く、裁判官的な発想が多かったと思います。でも、相手を切り離して、一人一人を見ると、傷つき困っている子供なんだなと改めて理解しました。そのためにはしっかり話を聞くこと、対話をしていくことが大切だと思いました。見えない先への不安が少し軽減した気持ちになりました」「「いじめ対策の本来の目的は子どもたちが安心して学習する環境を整えること」という言葉。これが私にとって最も心に残りました。目の前の子どもたちをいかに学ばせられるか、学びを広げさせてあげられるかが、私たち教育者としての仕事だと思います。この言葉を胸に、子どもたちが安心して学べるような環境を作るためにも、形だけの解決や高圧的な指導をするのではなく、寄り添い、心の声に耳を傾けながら今後の教育活動に励みたいと思います。」など、感想をいただきました。
今後とも学校現場のお役に立てるよう、法律と実務を架橋できるように邁進いたします。